10月28、29日の両日、渋谷区文化総合センター(さくらホール)にて「時代を創る現代舞踊公演2017」が開催され、研究所も28日に(芽・きざしーいきるー)を上演しました。「時代を創る現代舞踊公演」は研究所の年間上演の中でも、最も重要な舞台の一つです。今回も上演までに3か月以上のレッスンを重ねました。レッスン写真と記事をアップします。
幕が上がるとダンサーが佇んでいます。赤い衣装のダンサーが一人、他は緑灰色の衣装です。冒頭、炸裂音と共に全てのダンサーが一瞬で崩れ落ちます。大変な事態が起こったようです。その後立ち上がったダンサー達は、シンクロしながら踊ります。再度全員が倒れてしまった時、白い衣装の不思議なダンサーが舞台に現れ、ゆっくりと静かに踊ります。すると赤い衣装のダンサーが立ち上がり、力強く踊り始めます。二人に触発されるように、だんだんと他のダンサーも立ち上がり踊り始めます。白い衣装のダンサーは、他のダンサーからは見えていないようです。「見えない何か」です。
途中白い衣装のダンサーは、折り重なった他のダンサーに押しつぶされそうになります。その時下から手を天に差し伸べると、促されるかのように全てのダンサーが立ち上がり、手を天に差し伸べます。
踊りの終演、またも全てのダンサーが倒れ、観客の視線が一人佇む白い衣装のダンサーに集中する中で、照明が落ちていきます。ダンサー達がまた必ず立ち上がることを予感させながら・・
赤と緑灰色のダンサーは「人間」と「人間を取り巻く自然の営み」、「白い衣装の見えない何か」は「心の中の希望の芽ーきざし」なのでしょう。
出演者左から、杉本咲野、桜井矢絵、吉田栄子、佐藤静夏、坂田明香、白戸歩美
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